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COLUMN 47


『大唐西域記』とガンダーラ
 


玄奘の『大唐西域記』のスワートの所で、「アパラーラ龍の調伏」の項がある。

 ガンギという竜がいて、悪竜を制御して豪雨が降らないようにしたので、国民は恩に感じ、家ごとに一斗の穀物を税として贈り物とした。幾歳月か経ると滞納するものも出てくるようになった。ガンギは怒り、暴風雨を起こし豊作物を損傷し、……釈迦如来はこれを哀れみ、暴竜を教化しようとした。執金剛神に山の崖を打たせ、竜王は恐れ戦き出てきて、仏に帰依した。……ただ竜王は「私も食べるものが必要です。十二年に一度だけ……」という願いを釈尊は受け入れた。
 

 


以上が『大唐西域記』に出ている話である。

 玄奘が7世紀中頃にスワートに旅して、現地で聞いた話を記したものである。玄奘の書くものは非常に正確だと言われている。玄奘がこの地を訪ねる200年ほど前に、ガンダーラにそんな話があったわけで、ガンダーラ彫刻(35世紀)にこの話が彫られたものが数点ある。

グリュンヴェーデルが玄奘の上記の話に基づいて解説している。

 


 

 

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