《欧亚美术》  犍陀罗艺术 

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COLUMN 45


体内経
 


 先にマッタ出土の泥塔、あるいは泥頭の中に“縁起偈”が埋め込まれていることを書きました。

もう一つ、似たような体に埋め込まれている体内経について書きましょう。

1がそれです。体の裏面に樺皮に書かれ文字板が埋め込まれています。
その裏の写真が図
2ですから、ストウッコの菩薩の背に文字板が埋め込まれていたわけです。
 

1
 
2
 

おそらく45世紀のハッダあたりのものでしょう。
文字はこの時代のブラフミーです。


ばらばらになった文字片をガラス板に入れたのが図
3です。

コンピューターでつなぎ合わせられると読めるかもしれないのですが、
おそらく“縁起偈”のようなものでしょう。

3



 今まで
3点について経文の埋め込まれた例を見てきましたが、共通しているのは4世紀以後のものです。
どうもそれ以前の
23世紀には、体内に経文をうめ込むということはなかったのではと思われます。
 

 中国日本にある体内経を埋め込む方式はやはりガンダーラ後期、
スワート、アフガニスタンに起源があるようです。
 


 

 

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