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《欧亚美术》 犍陀罗艺术 |
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Column |
COLUMN 9 | |||||
日本民藝館 |
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前回、李朝の民画について書きましたが、柳宗悦は、もともと西洋の美術や思想を『白樺』誌上で紹介していました。セザンヌやロダンとも直接手紙のやり取りをして作品を送ってもらい、白樺美術館を設立しようとしていたことは、日本のミュージアムの歴史のなかでもかなり先駆的な計画であったと言えます。そのように、まず西洋に向けられていた視線が、李朝の磁器との出会いをきっかけとして東洋へと向かいました。 大正末期から昭和初期にかけて、柳は木喰上人の彫った木喰仏と出会い、日本のさまざまな地方を旅することで、同時に日本の工芸の美に関心を注ぐようになりました。そうして造られた言葉が「民藝」(mingei)、民衆的工芸の略とされています。 日本民藝館は、多くの賛同者からの寄付に支えられ、大原孫三郎・山本為三郎といった実業家からの援助により、長年にわたる同人たちの蒐集を展示する場として建設され、昭和11(1936)年に開館しました。井の頭線の駒場東大前駅から徒歩数分の場所で、大谷石を使った建物が独特です。年に4本ほどの企画展をおこなっています。所蔵品も陶磁器木工品染織品絵画ほか、さまざまな地域の工芸品があり、河井寛次郎、濱田庄司、芹沢_介、棟方志功、バーナード・リーチといった作家の作品も展示されています。本館のほかに栃木県から移築した長屋門と、増築した母屋から成る西館があり、こちらは旧柳宗悦邸として日時を限って公開されています。 ミュージアムショップには、全国から集められた工芸品が販売されています。館内の展示だけでなく、この小さなショップは海外からの旅行者にもとても人気があります。 日本民藝館のホームページはこちらです。http://www.mingeikan.or.jp/
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