《欧亚美术》  犍陀罗艺术 

Gandhara Antiques specialty shop
 

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COLUMN 49


美しき仏頭
 



 写真を整理していたらこんな写真が出てきた。図1をご覧ください。これを扱ったのは何年前だろうか。
25年前後だろうか?どこに納めさせていただいたか?平山コレクションに入れてもらったか?
 

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 典型的なハッダのストゥッコ仏頭である。割れ、ヒビは全く気にならない。だから一切直し、手を入れなかった。ハッダの最盛期の作品であろう。ハッダはアフガニスタン、パキスタンから行くとカイバル峠を越えて少し行った山間部である。ここでストゥッコ(漆喰)の芸術が花開いた。3世紀後半、4世紀初頭であろうか。
 

 ハッダの遺跡の写真が本にいくつか紹介されているが、寺院の壁面をストゥッコで装飾というより仏伝図で荘厳するわけである。あるいは単体の仏、菩薩像(大きい)のが龕の内に安置される。今でもタキシラに行くとそれの残欠が見られる。この頭もそんな龕の内に安置されていた大坐仏の頭部であろうか。胴体もどんなに美しいものであったろう。

 4世紀初頭、私はガンダーラの最盛期と考える。
 

 

 

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