《欧亚美术》  犍陀罗艺术 

Gandhara Antiques specialty shop
 

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COLUMN 12

 

ガンダーラでつかわれた金箔について(3)
 


 こんなふうに全面金をぬられると表面の状態がわからないので判断できません。ガンダーラの場合、出土品ですから表面に何らかの痕跡があり、それにたよって我々は判断するのですが、こうなると全く痕跡をたどることができませんので、彫刻的にどうか、ということでしか判断できません。図4の像はいかがでしょうか。皆さんどうお考えになりますか。私は全部がニセモノだとは思いません。例えば手。指とか手の甲などよく彫れていると思うのですが。垂れ下がった衣の曲線もよくできていると思います……。

 ただもう一つの問題があって、当時の職人にも上手な人と下手な人が当然あったわけです。では当時の下手な人の彫ったものは上手なニセモノと比べてどうなんだろうという問題がもち上ってきます。「上手ならニセモノでもいい」という人が古美術愛好家の中にはいて、よくそう聞きます。すごくうまいニセモノを見たとき、「日展」にでも出してみればどうなんだろうと思うことが私にもあります。ここで一例を写真でお見せしたいのですが、そんなことをしたらパキスタン人に殺されますのでやめておきます。
 


 この課題は非常におもしろくもあり、むずかしい問題だと思います。私の考えとして結論的に言いますと、「ホンモノは下手でもおもしろい。ニセモノは上手でもおもしろくない。」というのが古美術の世界だろうと思います。何故?と言われると私は「時代の背景」がそこにあり、常に美術品
(創作活動)にはその時代が反映されていると考えています。それがまた古美術のおもしろさでもあると私は考えています。皆さまいかがお考えでしょうか。
 

 

 

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